箱庭の黒金姉妹
箱庭の宣戦(後半) 「もう……お姉さまもリンマさんも、どうして私を置いて行っちゃうのかなーっ?」 「当然……の、判断、かも。私が、呼ばれた、のは、驚いた……けど、ね」 「ミーネちゃんも大変だね。メーラさんの事もあるのに、私のお守りだなんて」 「うう…
箱庭の宣戦リトル・バンディーレ(前半) また、夜ですよ。それも曇り空。 何かが起こるのはいつも夜だが、悪目立ちしたくない立場上こちらにとっても都合が良いので文句は言うまい。 それに暗くなればなるほど私の戦略は有利に働く……少なくとも吸血鬼に襲わ…
本当の仲間リユニオン・パートナーズ 「どうしますか、一菜さん」 「もちろん、受けるよねクロちゃん!」 「フィオナさんも構いませんか?」 「当然です!こんな機会、ふいにするなんてありえません!」 放課後に行われた宝導師マグドである姉さんとの演習後…
自覚の開示ディス・クローズド 校内に点在する食堂の1つ、『BASE拠点』の一角で、チームメイトの1人である三浦一菜は不敵な笑みを浮かべた。 笑っているのに睨まれているように感じるのは、元々キツイ彼女の目元が原因であろう。 「……やるじゃん、クロんも…
還元の短絡ショート・リピーター 『クロさん、右方向にターゲットの車を発見しました。少し離れた場所にさらに2台。おそらく罠でしょうが、攻め込みますか?』 「一菜、陽動はカンペキ?」 『もちろんだよ!もう、みーんなあたしに釘付けだってー!』 「分…
再起動やだ。 もうやだ。またデータ消えた。 過去編を飛ばす為に書き直し過ぎてて頭に残ってないよ…… もう駄文のまま直さなくていいや。 隠情の黙止アンノウン・アナウェア 薄暗い牢の中、鼠色の物体に覆われた少女が地に倒れ伏し、そのすぐ傍には小柄な少女…
親愛の徽徴(後半) 「"お待たせしました。初めまして、私はクロです。あなたのお名前を伺っても?"」 「"クロ、さん?……あなたは、どうしてここに……"」 牢の中に閉じ込められていたのは、予想通り少女だった。 しかも、小さな子供。 奴隷のようなボロ布を、…
日常編も佳境に入って……日常の佳境ってなんだ?闘いの日々が近付いてまいりました。残り少ない平和な日々、お楽しみください。因みに今回は平和じゃないです。 親愛の徽徴ラヴ・コール(前半) ――ガチャァンッ! 金属性の格子を力強く叩き付けた音が、狭く暗…
書き直していて分かった事がありました!会話パートが冗長な文章になるのは、場面での行動目的がなかったからだったんですね。一同が『会話の為』に集まるから動きのない文章になる。目的地に向かいながら会話する、勉強をしながら相談する、食事をしながら…
無窮の慄然ビヨンド・ザヘイズ 雲って生きているのだろうか? そんなことを聞いたら、きっと笑われてしまうだろう。 でも、そう思ってしまう程に、空の雷雲は不自然な軌道を描いて移動している。 翼の形によく似た不気味な雲はまるで夜空を自由に飛び回る様…
確信の生長グロウ・トゥルース コツコツ、カツーン 「……と、こんな結末でしたわ」 わざとらしく鳴らされた靴の音や大鍋の蓋を閉める音が聞こえ、アリーシャの話は一旦終了する。 どうやら貸し切りタイムはここまで。周囲の席にもぼちぼちお客様が来るようだ…
荏苒の覆滅チェンジ・アズユーウィッシュ! 「クロ様!」 「?……え?ええっ!?ア、アリーシャ?」 サンタンジェロ城の屋上へ登っている途中、明かりの点いている部屋を見付けてこっそり覗いてみると、そこには探していた人物がいた。 欧州人とは異なるほん…
どうも!久々の日常パートを書くのが楽しすぎた、かかぽまめです!新章突入!というわけで、新たな戦いに向けて、色々な人たちとの関係性も変化してきます。一話ごとに過去話を挟む、サンドイッチ的な構成にしていますので、時間軸の把握にお気を付けくださ…